久しぶりに夢を見た。

オフィスビルのフロアーにいる。昼間であるのにも関わらずフロアには人がおらず、一緒に来た友人と三人で中を見る。そのフロアーは2層分を吹き抜けにしたくらいの高さがあり、網状の天井が木質構造の梁から吊るされている。梁は60°グリッドに沿っていて大梁と小梁が60°で交差する。壁の一面がガラスのカーテンウォールになっており、デスクとガラス間に廊下的スペースが配されるようにインテリアが配されている。デスク脇に光を拡散させるための和紙のような素材で出来たロールスクリーンがあって、それを広げたり閉じたりして遊ぶ。

古い鉄筋コンクリート造の建物の廊下を歩く。廊下は裸の蛍光灯で照らされ、暗くじめじめする。上の階に繋がる階段とエレベータがあり、階段を使って上ろうとするが途中から網が張ってあって進むことが出来ない。仕方ないのでエレベータに乗り込む。大仰な音を立てながらエレベータが動き出し、扉が開くと階の途中で止まっていた。下りようとした階は胸の高さにあって、そこによじ登ると既にそこは床ではなくエレベータシャフトの壁にあけられた窓の桟の上であった。進むことも戻ることも出来ず、窓を開けて外を眺める。空は明るく曇り、眼下には川が流れている。川の中には島が出来ていて、向こう岸と島は暗い針葉樹に覆われ、川は曇天を反射して灰色がかっている。墨絵のような風景が見えた。